皆さんが日々使っているであろうMicrosoft Office。これの2024永続版が発売になりました。小規模事業者の方や士業やコンサルをやってる方、その他フリーランスの方などはこれを買うべきかどうか、買うにしてもどういうパターンで買うか悩むこともあるかと思います。それの判断材料のために、いくつか考察点を整理します。
なお主に中堅企業以上向けのVL(ボリュームライセンス)版やLTSC(Long Term Servicing Channel)版でOfficeをご利用の方はこの記事はあまり参考にならないと思います😓
そもそもOffice2024(永続版)とは?
Copilotにそのまま聞くと以下の回答が返ってきました
- 一回限りの購入:
- サブスクリプション契約は不要で、一度購入すればずっと使用できます。
- 主要アプリケーション:
- Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNoteなどの主要なOfficeアプリケーションが含まれています。
- サポート期間:
- 固定ライフサイクルポリシーに基づき、5年間のサポートが提供されます。
- 新機能:
- Excelのダイナミックチャートや新しいTEXT関数、Outlookの高度な検索機能など、最新の機能が追加されています。
Office 2024 永続版はサブスクリプションモデルを避けたいユーザーや、長期間にわたって安定した環境を必要とするユーザーにとって理想的な選択肢です。
まあこれは製造元のMicrosoft のAIがそう答えているのだから、間違いないのでしょう😓
商用利用とは?
比較の前にまず商用利用とはどういうことか頭に入れておく必要がありそうです。これもMicrosoft(AI)に聞いてみます。
Microsoft Officeの商用利用とは、業務目的や収益を得ることを目的とした活動でOfficeアプリケーションを使用することを指します。具体的には、以下のような利用が含まれます
業務文書の作成:WordやExcelを使用して、ビジネスレポート、契約書、請求書などの業務文書を作成する。
プレゼンテーション:PowerPointを使用して、顧客向けのプレゼンテーション資料を作成・発表する。
データ管理:Excelを使用して、顧客情報や売上データを管理・分析する。
メールの管理:Outlookを使用して、ビジネスメールの送受信やスケジュール管理を行う。
クラウドストレージの利用:OneDriveを使用して、業務関連のファイルをクラウド上で共有・保存する。これらの利用は、個人利用とは異なり、ビジネスの運営や収益に直接関わるため、商用利用と見なされます。
これ以外の使い方ってどれだけあるの?というくらいな内容ですね笑
さてここでお詫びと訂正です。以前このページで「Office Home 2024 は商用利用できない」と記載してしまいましたが、ご覧になった方から「商用利用できる」とのご指摘をいただきました。そこであらためて Microsoft の Office Home 2024のページを見ると「非営利目的の使用」と書いてある一方で「商用利用が可能」とも書かれていました。
いまいちわかりにくいのですが、結論から言うと「日本では商用利用可」が正しいそうです。大変失礼いたしました。そしてご指摘いただいたナナコ様ありがとうございました。以降は「日本では商用利用可」という前提で記載を修正いたします。
比較・検討ポイント
ここではある程度条件を絞って比較しやすくするため、
- Word、Excel、PowerPointの3大ソフトを使う
- 使うのは1ユーザー(永続版は2台までインストール可)
- 事業/仕事で利用する(=商用利用)
という個人事業主、フリーランスの方でよくありそうな前提で考えてみます
Microsoft365(サブスクリプション版)との比較
1ユーザーのみの利用の場合、サブスクリプション版であれば「Microsoft 365 Business Basic」、永続版であれば「Office Home 2024」が最安になります。なお前者のほうはAmazonでは売ってないようですので、Microsoftのサイトなどで購入する必要がありそうです。
価格
一番安いMicrosoft 365 Business Basicは月額899円です。一方で、Office Home 2024(永続版)の価格は買い切り 31,345円です(いずれも税抜き、公式価格)。これを単純に割ると
31,345 ÷ 899 ≒ 34.87ヶ月分
・・・となり、買い切りの永続版はサブスクリプション版の約2年10カ月分の価格ということになります。つまりそれ以上使うことがほぼ確実であれば、永続版のほうに軍配が上がります。
機能
これも比較するとキリがないですが、ポイントとしては
- 1TBytesのOneDrive
- Teams/Exchange/Sharepointなどのクラウドサービス
- 常に最新の機能を使える
あたりに魅力を感じる場合は、サブスクリプション版のMicrosoft 365 Business Basicがいいということになります。
永続版のHome 2024と Home & Bussiness 2024との比較
これはざっくり言うとOutlookがつくかつかないかの違いだけで、価格差は消費税込みで約9,500円です。以前、最安のOffce Personal 2021はPowerPointがついてなかったのですが今回は付きますし、Outlookは使わない!という方はHomeのほうを選んだほうが良さそうです。
サポート期限の観点
これまで永続版を使ってた方は「わざわざ新しくしなくても、新機能に興味は無いし今のままでいい」という判断もあるかと思います。私もOffice 2019 Home & Bussinessを使っていたので、そう思うところはあります。ただしここで「サポート期限」が絡んできます。
Office バージョン | (延長)サポート期限 |
---|---|
Office2013以前 | 終了 |
Office2016 | 2025年10月14日 |
Office2019 | 2025年10月14日 |
Office2021 | 2026年10月13日 |
サポートと言ってもテクニカルサポートより重要なのはセキュリティ更新プログラムの有無でしょう。期限を過ぎるとセキュリティホールがあってもパッチ(修正プログラム)が提供されないということになりますので、ビジネスで使う場合はリスクと言っていいでしょう。私のように2019を使って頑張っても結局1年後にはサポート期限が切れてしまうことになります。
オンラインコード版とパッケージ版(カード)との比較
こちらはAccess2024など単体で買った場合と同様です。Amazonの場合は「オンラインコード版」は税込(というより正確には不課税商品)、「パッケージ版」は税抜(税別)で同じ額となりますので免税事業者、もしくは課税事業者でも簡易課税か2割特例が使える場合は、オンラインコード版を購入したほうが合理的ということになります。
(参考)複数ユーザーで使う場合
前提条件から外れますが、2ユーザー(Microsoftアカウント)で以上使う場合や3台以上で使う場合、6ユーザーまでであれば「Microsoft365 Family(商用利用可)」が合理的な選択になります。当然チームで使うことになるので、OneDriveが1ユーザーあたり1TBになったりTeamsが使えるのもポイントかもしれません。
まとめ
結局、それぞれの状況によって最適解は変わってくるので、一概にこれとは言い切れません。サポート期限についてもそれをどこまでリスクと考えるかにもよります。ただ最初の前提条件、1ユーザーだけで約3年以上使う見込みで、サポートもされている状態を望むのであればOffice Home 2024 の購入がベストということになるでしょう(Outlookも使いたい場合は Home & Bussiness 2024)。
【注意】
この記事に出てくる価格や条件などは記事執筆時点のものです。変わる可能性も十分にありますので、購入検討する場合は必ず最新情報をご確認ください。
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