Power Automate Desktop によるCSVデータ集計処理

PowerAutomate

 11/21(木)、12/5(木)の2日に渡り伊那市のallla(アルラ)を訪れ、RPA(Power Automate Desktop)研修の講師をしてきました。地元各社の方々が数名ずつで定員一杯の16名の申込みとなりましたが、みなさん自社の業務改善に少しでも結び付けたいということで、とてもモチベーションも高く講師としてもとてもやりがいがありました。ただ応用講座のほうは少し時間が不足気味になってしまったのが反省点です・・・。 

 具体的にどんな内容のものだったか、せっかくですので研修の中で行った「CSVデータ集計処理」について少しご紹介できればと思います。

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処理フローの概要

 例えば仕事で使っているアプリケーションから出力したCSV形式のデータを取りまとめて集計したい、といった業務はどこの会社・組織でもよくあることではないでしょうか?研修では月ごとのフォルダに分かれて保存されているそれらCSVファイル群をそれぞれ読み取って、1つのExcelファイルに集計する業務フローを少しずつ一緒に作っていき実行してもらいました。

【処理イメージ】

【INPUT】

月次レポート
│  結果ファイル_テンプレート.xlsx
│
├─04月
│      uriage-202304.csv
│
├─05月
│      uriage-202305-1.csv
│      uriage-202305-2.csv
│
└─06月
        uriage-202306.csv

【OUTPUT】

動作結果

 これは実際に動いているものを見たほうが早そうです。

※最初に実行ボタンを押した後は、一切人の手では操作していません(自動です)

効果

 PCスペックにもよりますが、私のPCだと1フロー・23アクションが50秒程度で完了しました。おそらくこれを人手でやると50秒では済まないでしょう。つまり、人の手だとざっくり10倍の500秒(8分20秒)が必要だと仮定すると、約7分30秒の短縮になります。さらにこれが日々の業務である場合は、月当たり7分30秒×20日=150分、つまり2.5時間近くも業務時間が短縮できることになります。

 厳密にはRPAのフローを作って評価する時間を要するので、1ヶ月目の効果はプラマイゼロくらいでしょうが、それでもそれ以降は効果が半永続的に続きます。また、人の手だとどうしてもミスが起きやすいですが、これは(フロー自体が間違っていなければ)ミスもありませんので、業務品質も上がります。この生産性と品質の向上がRPAの効果になるでしょう。

Excel VBA との比較

 この処理を見て「Excelマクロ(VBA)でできるじゃん」と思う方もいらっしゃるでしょう。もちろんできます。ただそのためにはコーディングスキルがある人が必要であり、RPAのようにノーコード(ローコード)では作れません。また出力先がExcelではなくブラウザーへの自動入力などの場合は、さらに難易度が上がりますし、マクロで作った場合は誰もメンテナンスできずに後になって困る「野良Excelマクロ」問題が発生する可能性も高いでしょう。そういう意味で、取組むハードルの低さや保守の容易性を重視する場合はRPAのほうに分がありそうです。

最後に・・・

 RPAについては「うちの会社でやっている〇〇の業務を集合研修でやってほしい」というご要望をよくいただきます。ただ研修では様々な業種・職務の方がいらっしゃることもあり、内容はできるだけ簡易に、しかもある程度汎用性のある処理を網羅的に扱わざるを得ません。また、そもそも各社の状況に応じてRPA化する前の業務分析をしないと、RPA化自体が徒労に終わる可能性も高くなります(RPAは手段であり目的ではありませんので・・・)。

 そこでもし「〇〇業務を想定した内容のRPA研修をしてほしい」「研修よりは業務分析含めて、自社業務のRPA化を行っていきたい」等のご要望がある場合は、別途フォームなどからご相談いただければと思います。

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